今季の夏の草薙枠 アニメ「かくしごと」かんそうぶん。

かくしごと」のアニメとマンガがまとめて終わった。

「アニメおわったらマンガも終わりでシクヨロー」と編集が言ってそう(偏見)。

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画面の雰囲気、複線のちりばめ方、アニメが原作より先におわっちゃうなどなど。優しい姫ちゃんサイドの物語と、どうしようもない(特に十丸院)可久士サイドの物語が混ざった構成が原作どおり。とくにどうしようもないのが「師走は君の嘘」回ですね。めちゃくちゃ笑ったし、この担当編集ほんとダメ人間だな、と思います。
ネタとしては、第1話のエンディングの謎の「宣伝 藤田和日郎」とか。原作もほぼ実話とかめちゃくちゃなので、想像するにアニメ化は一種の祭りだったのだと想像します。

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原作通り。ここ大切です。

 

原作、アニメともにカラー背景は鈴木英人風、そしてなによりエンディングは「君は天然色」ですからね。夏です。ロングバケーション。シングル盤の「君は天然色」なんですよね。アルバム版だとカウントが入るんですよ。アルバム版のほうが有名な曲のような気がします。「アフターバーナーII」みたいな。

もともと原作の絵柄が鈴木英人風なんですが、それをアニメの背景としてそのまま持ってくる草薙あっての力業。ブックデザイナーインタビュー集「新しいコミックスのデザイン」でも、カバーデザイナーがイラストからカバーをデザインする際に、ナイアガラレーベルを意識したと語られてます。

本編がめちゃくちゃなだけに、エンディングとの落差が、こう、このさみしさは昔のテレビアニメってこんなかんじだったなぁ、と思ってました。いわゆる足元に絡みつく感じ。

 

その「君は天然色」だけをカバーしたアルバムも出てます。クレイジー。姫ちゃん歌唱版を聞くと「高木さん」3期EDになりそうな気がします。

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と、ここまで準備しておいてから、原作をぜひ読んでください。アニメで最終話を見ていたとしても、それでもなお、心を打つ最終回でした。アニメあってのこの最終回。掲載の月刊マガジンの久米田先生のコメントが「無職無職」でした。

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カバーじゃなくって、大瀧詠一版ですからね。そこまで含めて演出とデザインを感じます。

なんか出た回。「空電の姫君」第15回 かんそうぶん。

ついに読めたぞ、このシーン! 夜祈子がうたう姿を見たぞ! わははははは!

夜祈子がうたうと背景が変わるんだ。うたえって言われているんだと思いますね。そこからの、女の子たちによる大騒ぎ。やっぱり出てくる男どもはだめんずばかりだ。ああ、でも、動画を公開しちゃうとイギリスにまで届いちゃうのでは。大丈夫なのか。これが遠雷の音なのだろうか。

「空電ノイズ」第1話の「夜祈子は最悪の女だった」、「姫君」第1話の「何かが起こる予感」を思い出す。こんなにみんなが楽しそうなのに、黒い不安が付きまとう。

また、次回。

榀子がわるいんだよ アニメ「イエスタデイをうたって」かんそうぶん。

アニメ「イエスタデイをうたって」が終わりましたな。

11話まで見終わったところで、あと1話でおわるの?! 2期か?! とやきもきしたのですが、ちゃんと終わりました。よかった。

放送前の作者×監督対談で、登場人物を選び、構成しなおせば12話に収まる、との発言に、これまたやきもきしてたのですが、見終わると、なるほど榀子がなんとかかんとか立ち上がって、一歩踏み出す物語として再構成されたのだなと思います。ハルちゃんについては原作で描き切られてますし。私はアニメのラストシーンも好きですよ。リクオがぐずぐずのままで、榀子においてけぼりをくうとあんな展開、場面かなと。

また、その対談中で「榀子は毒」と表されていたのが印象的でした。毒。ぬるい毒。抜け出せなくなる毒の沼。榀子役の花澤香菜さんは同時期放映の「グレイプニル」では、青木江麗奈役で冷静と狂気を瞬時に行き来するキャラクターを演じられていて、榀子もいつ発狂するかと、剣の刃渡りを見るような気持でした。それはアニメオリジナル展開。

なにより、アニメで冬目景先生の絵柄を再現した技術に乾杯です。しらべてみると、撮影時の加工で、キャラクターの主線を処理していたらしく。いやすごいですね。背景の油彩画の画布が透けて見えるような加工も撮影時処理なのかしらん。いやいや、時代考証など含めて、丁寧な背景があってこそのアニメでした。

ブルーレイは予約を済ませましたし、またまとめて見返すはずです。

なんか出る回。「空電の姫君」第14回 かんそうぶん。

すぐ読める「空電の姫君」。というわけで、もうすぐに14話。夜祈子さんの髪も黒に戻りました。扉からかっこいい。そしてアルタゴのメンバーにもなりました。

ひきつづき夜祈子さんの回。

からの。

カナさん回。美人が多くてマオちゃん大変。なんか出そうなんだが。

からの。

まて次回! ついに読める! すぐ読める!

アニメ「グレイプニル」のクレアねえさん一人勝ちなんだよ。

毎週、アニメ「グレイプニル」を楽しんでます。アクションとクレアねえさんの奇跡のコラボレーション。

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優良進行! 納期遵守! すばらしいです。

この時期に「毎週」見られるのが、どれだけすごいできごとなのかと。毎週、毎週、クッソアクションのアニメが見られて、どれほど楽しいかと。アクションシーンについて語れる語彙力がないのが恨めしい。randomsakugaさんが拾ってなかったかな……。
毎回のアクションバッキバキなんですが、私としては、クレアねえさんの口を広げての悪い笑顔が見られるのがうれしいんですよね。武田すんの描く美人の絶対条件ですよ、悪い笑顔が魅力的なのと、あの口の端を上げる笑い方。横顔のあごからのラインのきれいさ、口とのバランスがとりわけ見どころです。

クレアねえさんはキャラクターとして、まじめに狂いたい人なんですが、あっさり狂っちゃってる江麗奈姉さんを演じる花澤香菜がもー、ほんとにあっちとこっちを瞬間的に行って、帰ってくるので、心底狂って聞こえてきます。ラスボスとして気配はあるのに、そんなに出番がないのだけれど、狂ってる印象だけを叩きつけてきます。

ストーリーは全13話で、現時点で残り3話。結構な速度で原作に追いついてますが、アニメは青木姉妹の物語で決着つきそうです。

サイコーに狂ってそう。

黒猫と遠雷 「空電の姫君」13話かんそうぶん。

「空電の姫君」の連載が再開されたぞー! しかも4号連続掲載だー! 休載期間をとりもどす。あと、以前コストコで小さな少年が、大きなピザを頭の上に掲げて走っていった姿を思い出す。うれしいを全身で表現するとはあれだ。重版おめでとうございます。

物語は夜祈子さんサイド。ここにいていいのか、どこならいていいいのか。羊の群れの中の狼なのか。自分の位置がわからない。ちょっとした違和感なんだけど、学校だと、そのちょっとしたがあまりに大きいねぇ。

今回も夜祈子さんの表情がいっぱい見られた神回でした。風呂場でふてくされてるような表情が、その髪型とあいまって、切り傷のような、印象が残る。

もうすぐ続きが読めるのだよ! やったね!

現在のゲームはボタンが多すぎてクーソーしている隙間がない。

ゲームプレイ中の想像力は昔も今も刺激されてるんだけれども、コントローラーのボタンが多すぎてプレイ中は想像している隙間がない。後からゆっくり想像する。しかできない。

 

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グラフィックの進化よりも、コントローラーの進化とそのボタンを使い切ろうとする操作系の進化のほうが想像力をおさえつける圧力を強く感じる。ひととおり操作をお覚えるまで、ゲームが用意したチュートリアルだけじゃ足りなくって、チュートリアルが終わると操作すべてを把握、修得した前提で進んでいくのがしんどい。

昔のゲームはグラフィックよりも、ボタンがすくなく、結果として操作量というか、プレイヤーが修得する操作が少なかったので、チュートリアルがなくても成立していた。十字キー+ボタン2つ、ゲームセンターなら1レバー+ボタン2つ(JAMMAは最大4つ)、格ゲーならボタン6つだけれど、操作としてはパンチとキックの2系統。

操作は増え、画面上のゲージは増え、数字は増え、ミニマップが表示され、そのうえで他プレイヤーとチャットをする。移動、選択で十字キー2つとアナログレバー2つを使う。加えてタッチパネルだったり、コントローラーを傾けての加速度入力もある。

昔々PS2が最新機だったころにゲームをまったく遊ばない友人が頻々に自宅まで遊びに来た。そいつはゲームを遊ばないのだが、グラフィックを見るのは好きで、だから見るだけで、そっちそっち! とか、アイテム出た! とか、下手だなやらせてみろ、とかが全くなかった。私がプレイしているのを見るだけ。そばでマンガを読みながら、時々画面を見る。

友人が画面に目をやる契機は、音楽が盛り上がってきたり、私のコントローラー操作音がうるさくなってきたりだった。

その友人の言葉で、コントローラーをせわしなく操作する私の手を見て「蜘蛛みたいだな」と言われたのを覚えている。強烈に覚えている。PS2のころで、十字キー1つ、ボタン4+肩ボタン4つ、アナログレバー2本を使いこなしてプレイする様は確かに蜘蛛だ。

あたらしいゲームを開始して、その最初は操作を理解して、覚えて、画面をみて、思い出しながら入力する。そのうちに頭の中にショートカットができて、この状況ならこの入力、と手が動くようになる。操作の一覧テーブルが脳内に完成されて、画面表示をインデックスとして、操作に反映されているような気分を思い出す。ここまで操作を把握して、やっと製作者側が用意した、操作すべてを使いこなすような先の展開に対応できる。製作者はそれこそこのゲームをずっとずっとプレイしているため、その操作がどれくらい難解なのか想像してないんじゃないかと恨みすらするゲームもある。お前のことだぞSNKの格ゲーのCPU。超必殺を決めてくんな。たまにはコマンドミスって意味もなくジャンプキックとかしろよ。あとカプコンのヴァンパイア。リリース直後のワンコイン目でチェーン決めてくんなよ。これくらいしないと100円巻き上げられないんだろうと想像はしますが。

チュートリアルで「はい、わかったよね、ここからそれができる前提で進むから!」なのもかなりキツい。「メタルギアソリッド」がこれだった。特にピースメーカーがきつかった。CQCがつらい。メタルギアは操作をしくじると致命的ペナルティにつながるので、その緊張感からくるストレスと、結局ミスって操作を覚えていくしかないのがしんどかった。

見えないタイミング系もしんどい。これこそ体で覚えるしかない。格ゲー全般、スマブラとか。格ゲーは基本操作がまだわかりやすいので、そのうえでじゃあこれを覚えればあなたは二段みたいな感じはする。気配で察しろ! みたいな達人の域。

ユニットが増え続けるSRPGでは、全ユニットのパラメータを把握して、成長を計画し、装備を整え、マップ戦闘中は移動範囲を把握し、ほかのユニットとの効果的位置取り、敵ユニット情報を取得し、全体の方向性などを検討しながら、パラメータウィンドウを表示、読み取り、ミニマップを表示し、指示を入力していく。なかなかにしんどい。手早く入力するには、ショートカットキー、ショートカットメニューを理解する必要がある。

そして、やっとゲームについて想像する。大体のゲームは物語があるから、先を想像したり、期待する。シューティングゲームだったらパターンを想像する。試す。「頭文字D」ではないが、アイデアを100思いついて1つでも有効だったら成功だ。

想像する前にコントローラーが邪魔になる。ゲームの上達の絶対条件が操作の習得、熟知、理解、熟練。シリーズものでも操作方法は変わり続ける。ハードが変わると、また全部やりおなしになる。

コントローラーにボタンが増えるのはよしとして、ゲーム側はそのすべてを使い切るような仕様にするべきなんだろうか。必要があるのだろうか。

ゲームと想像力、そのための没頭について考えるとき、現在のコントローラーの複雑さについては疑問を感じるのです。

ではまた。