竹葉久美子「このなかに石油王がいます」かんそうぶん

待ちに待った、竹葉久美子の新刊「このなかに石油王がいます」が発売されました。生きててよかった。

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いやもうほんと、このカバーイラストの悪い顔。そうそう、これこれ。これなのだよ。この味が好きなんだよ。カバーイラストだけでもう生きてるって感じ。すごい。総扉のイラストなんだけど、デザインの大勝利。そして裏表紙の万券が舞う中になぜかチケットが。表と裏では大違い。ひゃひゃひゃ。

つまりは、イケメンは3次元にいないが、石油王は三次元に必要なのだ!

という、どうしようもないクズが主人公のロマンティックコメディ(腰帯ママ)。嘘をつくな嘘を。

冒頭の派遣登録から、リボ払い、全通、SNS、トレブロに推しが出ないから何から何まで、端から端まで、とにかくいろんなものの力を借りてなんとか生きていくのだけれど、主人公は職場にいるらしい石油王をみつけださなければならない。こんな毎日から抜け出すために! って最高に最低で、冒頭どころかタイトルからめちゃくちゃ面白いんですよ、これ。

そして、適当に就いた仕事なのになんとなく意欲がわいてくるところまでが1巻でした。

読み終わった第一感は、とにかく読めてよかった、帰ってきてくれてうれしい、でした。推しの作家が読めるのは書いている間だけだ! だから推すのだ!

24年越しに「ファイナルファンタジータクティクス」を終わらせた話。

PS版の「ファイナルファンタジータクティクス」を終わらせた。発売が1997年。実に24年ごしであった。30年戦争まであとすこしでした。

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先日友人と話した際に「ファイナルファンタジータクティクス」が話題になり、それを話している姿が実に楽しそうだったので、一念発起して再開した次第。次第。

当時、発売を待ちに待って始めたはずなのに、2章のあたまで投げたのだけは頭のどこかにいつもじっと残っていて。そのまま20年以上しこりのように終わらせていない気持ちが残り続けていて、きっかけまちではあったと自覚している。

ついにそのきっかけがやってきたのだ。

取説、チラシ、体験版ときれいにそろって残っていたソフトを起動。同封のカードはラムザでした。これ、ランダムなんかな?

まず、PS2+D端子+液晶テレビと当時とはずいぶん環境が変わってしまったため、とにかくグラフィックがきれいで驚いた。なお、D端子は別にデジタル出力ではない。デジタル化できない悔しさを情緒で解決する力技には脱帽。あきれるけれど。ローポリのステージにドット絵のテクスチャとキャラクター。とりわけキャラクターのアニメーションの多さに息をのむ。ロムカートリッジじゃできない芸当。しかもそのドット絵キャラクターがカメラ位置変更にまで対応。すげぇ。画圧が圧巻。絵に添える一幕のためだけの効果音、劇伴も用意されていてとにかく豪華。それでもCDROM1枚。この芸風はのちの「ベイグラントストーリー」にも続きますねぇ。本流たるファイナルファンタジーは複数枚になってしまいましたが。

で、プレイ再開して、メモカをあさったところ当時のセーブデータが残っていた。驚くわ。20時間程度すすめたそのデータから再開。そしたら投げた理由を鮮やかに思い出したんですよ。シナリオ中で仲間になったチョコボがばんばん卵を産むので、メンバー欄がチョコボばっかりになってしまって、これまた情緒から除名をしたくないので、そのジレンマの結果投げたんだった。今回は再開後すぐに全チョコボを除隊。おつかれさまでした。なぜこれは当時はできなかったんだろう。つまりは私が成長したのだ。

当時はストーリーにあんまり興味がなかったのだけれど、あー、これ薔薇戦争とか、オーストリア継承戦争とかを想像させるなー。とりわけ作中の獅子戦争まえに50年戦争があるから、百年戦争からの薔薇戦争を想像させる。最終章タイトルは(当時の)ガイナックスアニメのそれかのようにクイーンの曲名ですし。愛にすべてを。

楽しいったらありゃしないので、さくさく、ばんばん物語を進めていく。それぞれの正義(というか、都合)がぶつかり合って、弱い者、不運な者は、最後に血を噴き出して退場していく。ストーリーの第一印象はとにかく命が安い! 騎士の時代ってそうだよなー。戦争と略奪と傭兵の時代だもんなー。なにかと教会がしゃしゃりでてくるあたりは神聖ローマ帝国を彷彿とさせる。

3章以降のストーリーがもう好みど真ん中で、夢中になってレベルあげをしたため、たぶんやりとりがあったであろうボスを1ターンキルとかしちゃったのが残念。ストーリーはとにかく主人公ラムザが敵を結構ためらいなく殺していくのが、その世界の常識っぽくて最高。「殺したくなかった」とか言い訳もしない。すごい。そりゃそうだ。

伝え残っているのは人の戦争の物語だったのだけれど、その裏ですすんでいた戦争を引き起こしていた存在とは。ええええ、そっちいっちゃうの? と驚きでした。最後は見事にファイナルファンタジーに合流。発売後四半世紀が過ぎようとしていますが、ネタバレには配慮。

そしてエンディング。ちょっとした驚きから、背景が気になって仕方がないスタッフクレジット、からの、Cパート。4章のタイトルの意味が重くのしかかる。

いやー、おもしろかったです。

現在進行形で。

よそ道要素、隠しダンジョンをいまもってプレイし続けています。簡単な感想としては、FF3、5の直系子孫のようなキャラクタービルドが面白い実に実に私好みのゲームでした。ファイナルファンタジーだから戦闘参加は4人だもんなー。なぜ同時期発売だった「フロントミッション2」はこうできなかったんだ。

で、以下、今だからこその情報集。

togetter.com

book.asahi.com

dengekionline.com

↑これの後編は当時の雑誌でしか読めないんですかね。

ではまた。

ついにきたぞ! 牡丹もちと「コーヒームーン」

ついにはじまった、電撃マオウ 2020/3月号から新連載 牡丹もちと「コーヒームーン」。

natalie.mu

一瞬、カラーページだと忘れてしまう黒い黒い世界から始まる物語。暗くて黒い。絵も先行きも。とにかく読んでいる間は息苦しいような湿度と光量不足の絵の圧力がたまらなく面白かった。主人公は町並みと雨と、なにより石畳。そしてなにより主人公ふたりの瞳が、ちょっと、いやー、かなり怖い。この丁寧さからくる画圧と恐怖が印象的だった。また、連載予告からこういう話を予想してなかっただけにより一層楽しく読めた。

とにかく意外な展開。快楽天ビースト掲載作、電撃文庫での「賢者タイム」挿絵と、これのような暗さを感じる作風を感じなかっただけに、とりわけ。

マオウ強い。

発売されたな! 出たな!!ツインビー!(30年ぶり 68055回目)

ついに、アケアカ「出たな!!ツインビー」が出たな!

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発売は1991年ですか。私はちょっと遅れて95年ごろからX68000版を遊び倒してました。XVI(重要)+SC55mkII(超重要)でした。「燃えろツインビー」「パロディウスだ!」「ツインビーだ!」からの「出たな!!ツインビー」。タイトルどうした、大丈夫か、と思ったものです。何かで読んだのですが、当時のコナミの開発環境はX68000を使っていたため移植が早かったとか何とか。あの狂気のMIDI対応はそれがあってこそなんでしょうかね。MIDIPowerをめっちゃ聴きました。

当時を思い返すに、せいぜい1クレ2面ボスまで。コナミのシューティングは1ミス終了なので、復活するまでもなく、1ミスのあとはたてつづけにミスって終了ですね。グラフィックの色合い、サウンドともに画期的でしたが、ゲーセンの、それもコナミのシューティングの呪縛はいかんともしがたく。「パロディウス」はそこらじゅうに置かれてたんですが、出たツイはちょっと遠めのゲーセン1件にしかなかったような記憶が。とはいえ、やっぱり68版の記憶が強い。パロディウスの上手い人は見ましたが、出たツイは見かけた記憶がないなぁー。

今回プレイして、やっぱり回転拡大縮小は独特の動作と見た目があってたのしいな、と再確認しました。68版はやっぱりね、ほら。ひさしぶりにテレビでツインビーを遊びました。とりあえず連コで1周。2-5なんて無理じゃね? 

という、ところなんですが、出たツイはゲームだけではなくて、90年代の始まりにふさわしいキャラクターデザイン、ステージクリアデモからの、コミゲ、ギャルズアイランド、Pop’nとつづき、ウィンビー国民的アイドル化計画、そしてツインビーPARADISEと90年代の象徴、駆け抜けたコンテンツでしょう。ツインビーは何万人の人生を変えてしまったんだろうか。震える。

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いやもうほんと、どうかしてた。大掃除、物置を派手に片付けたときとかに出てくるカセットテープがだいたいツイパラの録音なんですね。震えるわ。

2020年のはじめにまだ91年のゲームを大喜びで遊んでるんですから、終わんないね。まずは「かんたん」でなんとか1周はなんとかなんとかなんとか。

アケアカ「XEXEX」に期待しています。

赤い夏空 「空電の姫君」かんそうぶん。

「空電の姫君」第12話。ほんとに連載一周年。あわせて1巻重版。めだたさしかない。なぜ巻頭カラーじゃないんだ。

まだ続く赤い回。扉の夜祈子さんがかっこいい。いやん、夜祈子さんの話になると物語が終盤になっちゃいそう。マオちゃんの恋話(?)の芽にもどきどきしますな。

と、心配していたら、最後に次回は12号(5月末かな)に。「イエスタデイ」特需か! もちろん見ますし、パッケージを買う準備も万端です。

では、また初夏にお会いしましょう。

ゲームセンター「ミライヤ」を求めて。

かつて存在した蒲田のゲームセンター「ミライヤ」。

今は蒲田駅西口サイゼリヤだとわかったので、見てきた次第。

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参考画像は以下。

 入り口の枠とライトは往時をしのばせます。

2019年 好きだったラノベは「スイレン・グラフティ」でした。

dengekibunko.jp

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これが一番好きでした。 

家庭を切り盛りする女の子と、家庭から逃げ出したまんが家志望の女の子の同居物語。家族って選べない。せめて自分のこれから選びたい。そんな物語。1巻でふたりして投稿用まんがを完成させる。しかし、大きな問題はそのまま横たわる。ふたりの女の子に家族の問題は、自分ではどうしようもなく、諦めるか、期待するかを選ぶしかない。

2巻では彗花の家族に変化が起こり、それを利用して、思い切った暮らし、望んだちょっと未来に向かって、いろいろ目を瞑りながら、おそるおそる祈るように歩を進めていく。その隣には、彼女がいると信じてるから。

作家、作家志望の物語が好きです。自分は考えてたこともない、物語について、それも面白い物語、人に選ばれる物語、憧れを載せて、その上何かを託していく行為にあこがれます。

遠きに行くには必ず近きよりす。1巻でそれにきづいたふたりは、またまんがを描き始める。投稿は遠い未来、近い未来のためにまたまんがをかく。

2巻がものすごくいいところで終わって、その最終章、最後の一行がとりわけ印象的でした。波乱の予感はそのまま残り、この先にふたりの試練が待っていると思えて、そして、それをふたりなら倒していくと期待できるだけに、今後を読みたいと望んで止みません。

続きが出て欲しいなぁ。どうか。