「このラノ」がでるまえに。2020

このライトノベルがすごい!2020」の書影がでました(専門用語)。

tkj.jp

アマゾンに登録された表紙でランキングネタバレしたのっていつでしたっけ。記憶で書いちゃうけど「妹さえいればいい。」とネタかぶりだったような気がします。なお「このラノ」は現実。「きまぐれコンセプト」の「その担当者が私です」を思い出しました。石抱。

ランキングの是非、投票方式についての議論はこれの前身ともいえる「このミス」で、それこそNIFTY-SERVEのころに議論し尽くしたので、もういいです。ランキングは必要。年代記として評論もインタビューも必要。これを読んで来年読む本を決めるのです。それを思うと「本の雑誌 文庫王国」のライトノベルの項はライターさんひとりでランキングを作っているので、その労力が忍ばれます。今年も楽しみにしてます。

先月くらいでしたか、Twitter上で「ライトノベルには解説がない。場もない」みたいな発言がちょいと盛り上がったような気がしました。「このラノ」あるやんけ。あと今なら「ラノベニュースオンライン」もあるし、自分で書きたいなら自由にやれ。歴史がないわけでもない。ぐにゃあ。「ラノベニュースオンライン」の対談記事は毎回、毎回面白いです。今年の電ファミニコゲーマーのラノベ系の対談もすこぶる面白かったです。中の人すぎる。

昨年はいくつかコメントが採用されて鼻毛が抜ける思いでしたが、今年はそんなこともないでしょう(愚者の盾)。今年は積読くずしを心がけたため、新刊を発売日に買って読むはほぼなかったです。1年間で見返すとその期間の新刊ならいくつか読めたかな、とは思いますが。読書メーターはそんな更新してないなー。1日1時間くらいはなんらか読んでました。なんつーかさ、Twitterで初速初速と中の人がつぶやくのどうなんですかね。そしてタイムラインは自己責任です。ごめんなさい。あと「即重版」。タイムラインは自己責任。

で、表紙の惹句をみるに、この10年、2010年代総括ですかー。もう2010年代が終わりですか。このあいだ始まったばかりなのでは。2010年といえば劇場版「消失」ですよ。あなた知ってた? 時間はね、加速してるのすこしづつ。1日は長く、1週間ははやく、1年はとまることを知らず、10年はなにものこさない。怖い怖い。なお、2012年に秋山瑞人「DRAGON BUSTER」2巻が出ています。続きを出さないってどういう気分なんですかね。

ライトノベル作家はデビュー後に賞レースがまったくないので、唯一のそれに近いものとして「このラノ」には輝き続けて欲しいのです。

というところで、10年総括と宣伝の話が絡まるのですが。

なんか、2010年代、ここ最近やたらめったら宣伝広告で「1位」を目にします。そんなにランキングがあるのか。そのランキングの母集団は信頼に値するのか。広告にちいさくちいさくランキングの説明がされていますが、まー、どないやねんそれは、と感じるのが多いです。私としては「読書メーター読みたい本第1位」が1位です。読まれてない。発売前の読みたいランキング?

消費者の嗜好->ランキングの流れだったのが、ランキング->消費者を刺激すると逆になったように見えます。ランキングが多すぎるし、1位以外が紹介されない。存在しないかのように。アマゾンのランキング、食べログのスコア、ホットペッパーのスコアとか。こういう、与信もしていないランキングが増え続けているのではないでしょうか。もはや「このミステリがすごい!」「このライトノベルがすごい!」のランキング論争どころではない。そういう評価に晒されていないランキングがぼこぼこ出てくる。

決めるのはしんどいので(1日にできる決断量は有限)、ついついランキングを信じちゃいたい気持ちはわかるんですよね。まんがもラノベも本も映画も外食店もホテルもなにもかもが多すぎる。決めるのに時間が必要経費としてかかりすぎるのです──。時間も有限。資金も有限。正解だけを選びたい。市民、あなたは幸福ですか? と、あんまかわらんような気がするんですよね。

ランキングの前に、好き嫌いがあるはずです。

という話。よぼよぼ。