はじまりになれ 映画「BLACKFOX」を見た話。

映画「BLACKFOX」を見た。

project-blackfox.jp

事前情報はほぼなし、キービジュアルのかっこよさとケレン味とかに惹かれて映画館に。女の子3人、1人はカタナを構えているとか、あきらかに深夜アニメの芸風なんですが、劇場版ですよ。でかい画面でニンジャアクションムービーですよ。タイトルもかっこいい、と。

しょっぱなからアクションシーン。刀と刀と爆発と煙! ここまでなんの説明もなし! すげぇとしか言葉がなかった。でも、あのキービジュアルの女の子たちはいったい、とも思っていたら、急転直下の展開に。

物語はひたすらにアクションシーンの連続ではなく、日常があり、葛藤があり、戦ったり、赦したり、取り戻したり、手に入れたり。とにかくいろいろ詰め込めるだけ詰め込んで過積載、そんでもって載せられなかったものもいっぱい見える。

その中でも、ラストバトルの主人公の顔のアップが印象的でした。クッソかっこいい。アニメである価値が詰まった、そのシーンをずっとずっと見たい! そしてラストシーンに。ああ、これ、エピソードゼロじゃんか、つまり、もっと見たいと思わせたら十分なんじゃん! ここからやっと本編がはじまるのに! 実写じゃなくて、アニメで見たい。煙にまで演技をさせる、アニメで見たいんだ! と、面白かったです。

で。素人ながら思うこと。

パンフレットを読むと、企画は2015年ごろから始まり、全部決まって実作業が2017年くらいかららしい。やっぱり成果物が目に見えるのは2年くらいかかるんだなぁ。2年。2年もかかる。

その前年の2016年に「君の名は。」が大ヒット(フリップフラッパーズも同年か)。今年公開の「HELLO WORLD」のパンフレット中の対談ではそのまんま「君の名は。」の影響について語られていた。ほかにも今年公開の「あした世界が終わるとしても」「薄暮」「センコロール コネクト」「君と、波にのれたら」「空の青さを知る人よ」とかなんとなく「君の名は。」の影響を感じるんですよね。あと「DEVILMAN crybaby」はいろんな作品でちょこちょこ名前がでてくるなー、とか。

そんな中で「BLACKFOX」が、このラブストーリー要素がまったくないアニメが作られてたことに驚きます。パンフレットを読むと、ストーリーをシンプルに、あたりに「君の名は。」の影響があるような気もしますが。巻き戻しができない映画ではストーリーはわかりやすいほうがより楽しめそうですし。実際にばんばんばばんと進んでいって「そこで終わりかよ!」と頭の中で叫びましたし。

あと、細かい設定が好みなんですよね。主人公がエンジ色のジャージを着てるのがとりわけ好み。これはネタバレなんですが、もしかしてそうだとするなら、律花の親父もそうとう狂っとるのも好み。

この先どうなるんでしょ。見終わった今、それにハラハラしますな。あわせて「宣伝広告は企業の義務」との松下幸之助の言葉を思い出してます。