太陽と埃の中とジャイロダインとケツイと。

ストリートファイターII」をきっかけとして、似たようなゲームがいっぱい出た。結果として「格闘ゲーム」と1ジャンルになった。パクリではない。ジャンルである。

そのなかで、何かで読んだ「餓狼伝説」が「ストII」より先にゲーセンに入った話が面白かった。先に触れたモノをジャンルの嚆矢とする習性があるのだ。

という話から「ジャイロダイン」を思い出した。似たような私の話だ。

むかしむかし。コンピュータの性能がチープだったころ、ゲームの舞台は宇宙だった。背景が黒ですむから。

そんななかで地球の風景、水の青と森の緑が舞台となったのが「ゼビウス」だった。

が。私が先に触れた地球が舞台のシューティングゲームは「ジャイロダイン」だった。

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そのきれいなグラフィックに夢中になってプレイした。対地バルカンを撃つと前傾姿勢になるのが好きだった。誘導ミサイルのその性能がいまひとつなのは、クセを見切って打ち込むのが楽しかった。左右に移動中は対空バルカンが移動方向斜めに撃てるのがアツかった。ただ移動速度の遅さでやられやすいのは納得いかなかった。BGMがローター音だけなのが最高だった。ミス後の再開で画面が上から落ちてくるのが最高だった。その開始BGMが最高にかっこいいのだ。

木の上に移動すると大きく揺れたり、人が逃げ出したりと、細かいゲームにまったく関係がない、でもプレイ中には大切な手触りの演出、ぜんぜん得点に関係がない発見が多いゲームだった。

と、なにかにつけてゲーセンに行っては遊んでいたのだけれども、当時のゲームセンターは入れ替えが激しいため、ちょっと気を抜くともう消えていた。残念。

その後ファミコンに移植されたときは友達が先に買ったので、すぐに遊びに行った。開始デモ、画面が上から降りてくるかっこいいところは残っているのだけれど、全体的に白い、いや、埃っぽい。うすく黄色く見えた。今思えばテレビが原因なのかもしれない。「ゼビウス」もしろっぽい印象があったので、もしかすると当時のファミコンゲームメーカーには「黒くしない」ブームがあったのかもしれない。

この後に「タイガーヘリ」「究極タイガー」と続いていき、ショット+ボンバーが基本となり、東亜プランになり、ケイブになり「ケツイ」にいたる道となる。

が、しかし、思い出補正120%出力で、やっぱり「ジャイロダイン」がいちばん好きなのだ。誘導ミサイルがとりわけ好きなのだ。