「トゥインクルスターのんのんじー」と"TCU"
竹本泉「トゥインクルスターのんのんじー」である。おおもとの連載は1993年。いまのところ3巻まで発売中。25年かけて3巻である。
ストーリーを紹介すると。
舞台は23世紀、人類が恒星間航行を可能とした時代。そして宇宙へとびだした人類がみたものは、いくつもの地球であった。というか、あまりに地球にそっくりな惑星の数々であった。
調査、研究の結果、それらはコピーされたものだと結論づけられる。つまり、この大宇宙には惑星のコピーすら可能にする、人類をこえた超文明が存在すると考えられたのである。ましてや、自分たちの故郷である「地球」ですら、コピーのひとつであると考えられる。しかし、それぞれの「地球」の進化はコピーされておらず、それぞの地球では似たような、もしくはまったくことなる生物が進化、万物の霊長となり、文明を気づいていたのだ。もちろん人類もそのひとつの結果にすぎない。
そして、その超文明は毎月(周期?)一度、この宇宙のどこかに、スターピース、と名づけられた自分たちへといたるヒントような石を出現させる。
全宇宙を舞台に、恒星間航行を手に入れた文明がこのスターピース争奪戦を繰り広げているのだ!
主人公 テー・ノンノンジー・パリンは考古学者。他人をあやつる超能力「眼力」能力者として幼少期は超能力者部隊で訓練を受けていたが諸事情からドロップアウト。現在に至る。
そして、彼女は考古学見地から、このスターピース争奪戦に個人で参加している。他はけっこう文明をあげて参加してるんだけど。
で。そんなことより。
出てくるのはサールス人、火星人、猫のじーく奈、などなど、いつもの竹本泉世界。それらが意味するところは、つまり、すべての竹本泉のまんがは、コピーされたいずれかの地球の物語なのだ! なづけるなら、それは、そう、竹本泉・コミック・ユニバース! ユニバァァァス!!
コピーされた地球の設定は「のんのんじー」以降に他のまんがでも出てきた設定であるが、それらを統一して、あらゆるセカイがひとつの宇宙に並存している、世界線なんて可能性の存在ではない。あらゆる地球、可能性が並存しているのだ!
おそらくスターピース・パズルを完成させた暁には「SSSS.GRIDMAN」のラストのようになるのではないだろうか……? おそらくこのパズルをあがったであろう、唯一の種族三角人は、このユニバースの「外」に至ったのではなかろうか?
などと考えた令和元年さつきの末であった。
ではまた。