「行列のできる殺人事件」について語る。

「うまく言語化できない。情報の伝達に齟齬が発生するかもしれない。でも、聞いて」

涼宮ハルヒの憂鬱

gamemarket.jp

ゲームマーケットの新作「行列のできる殺人事件」をプレイする機会に恵まれた。いたくおもしろかったので、一文を起こそうと思ったのだけれど、ルール説明が言語化しにくいったらありゃしない。

だが、書くのだ。

 

コンポーネント

1,3,5,7,9のランクをもった容疑者カード

0、2,4,6,8のランクをもったアリバイカードその1(カードの背に×)

1行、2行、1列、2列を示すアリバイカードその2(カードの背に○)

被害者ミープル
記録カード

ルール

  1. 各プレイヤーにはアリバイカードその1、その2が1枚づつ配られる。当然ながらこれは非公開情報。
  2. スタートプレイヤーから時計回りにプレイヤーは以下の2つのアクションからいずれかを実行する。
    ランダム推理:5枚の容疑者カードをシャッフルして2行2列に並べて場を作る(スタートプレイヤーは場がないのでこれしか選べない)。
    セレクト推理:現在の場に並べられた2行2列+置かれていない1枚の容疑者カードを任意に並べ替えて2行2列の場を作る。
  3. 各行、列ごとに容疑者カードの数字を加算する。2桁の場合は下1桁を採用する。
  4. 全プレイヤーは自分のアリバイカードの組み合わせと場の計算結果を確認し、条件を満たしていれば○カード、満たしていなければ×カードを出す。
    手番プレイヤーが選択したアクションがランダム推理であれば手番プレイヤーはこの結果判定に参加しない。
  5. これを繰り返し、全員のアリバイカードを充足する2行2列を言い当てたプレイヤーの勝利。プレイヤーはこの宣言はいつおこなってもよい。
    つまりフレーバーから解釈すると。
    プレイヤーが持っているのはアリバイカードのため、これを満たす2行2列の場にでている容疑者カードはアリバイが成立しており、のこった1枚が犯人となる。

もうおわかりいただけただろうか。なるほどさっぱりわからんである。

箇条書きで説明すると。

  • 各プレイヤーは1行、2行、1列、2列のいずれかを示すカードを持っている。
  • 加えて0,2,4,6,8のカードを持っている。
  • 例としてあげると、1行と0のカードを手にしたプレイヤーは「1行目の容疑者カード2枚の加算結果の下1桁が0となる」という情報を持つ。
  • 他プレイヤーも同様の情報を持つため、他プレイヤーのそれぞれの持つ行、列の加算結果を充足する2行2列のカードの組み合わせを推理する。
  • が、しかし。プレイヤーに配られるアリバイカードその1は5枚あるので、1枚配られないカードがある。したがってプレイヤーの1人は意図せず偽証をしている可能性がある。そしてそれは自分かもしれない(残念ながら)。その場合は偽証しているプレイヤーのアリバイカードを残っている1枚と交換すると成立する。
  • ランダム推理で自分の情報を隠して賭けるのもよし、追い込みでセレクト推理をするもよし。
  • 場札がわかったら宣言後、並び替えと判定をおこない全員が○を出したら勝利。

インストされてもさっぱりだったのだけれど、2手番くらい進んだころにルールと目的が理解できた瞬間に「エウレカ!」と叫びたくなった。ほんと突然ルールが理解できた。カードに書かれたすべての数字の意味がわかった。カードデザインが丁寧すぎる。エウレカ

容疑者カードは奇数。手元のアリバイカードは偶数だ。アリバイカードから1枚だけが完全にシロだとわかる。たとえばアリバイカードが0なら5は絶対にシロだ。1と9、7と3の組み合わせだけが0。だから容疑者だ。つまりあなたの手札の行ないし列に5のカードは存在しない。そして組み合わせは前述の2つしかない。

その調子で他のプレイヤーの回答と組み合わせて2行2列をくみ上げよう。

今回は1周したら全プレイヤーの手札と偽証も特定でき、あとは2行2列をくみ上げるだけ! までいけた。ここがホントにおもしろかった。個人的体感としては詰め将棋の15手詰めを考えているのに似ていた。途中呼吸を止めていたんじゃないだろうか。いや、気づけば簡単だったんですけどね、ほんと。今思うと。

で、私の前に他プレイヤーが見事正解で終了でした。あひょー。

慣れてくると1周で回答が出そう。その点からプレイ感覚は「量子カノジョ」に近いか。すげー面白い。しかも500円。そうそう、ミープルは場のカードの中央においてください。天地を示します。被害者だけど。

 

ゲームマーケットでは完売だったようなので、持ってる奴を探せ!